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国際公務員をめざす
国際公務員をめざす
松元 洋 渡辺 直一   時事通信社 2003-09

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外交官外務省職員外務公務員
 外交官とは外務公務員を意味し、外務に関わる仕事をおこなう行政職員のことです。
在外公館(大使館・領事館)や本省に勤務し、国益保護及び邦人保護のために、海外官庁との交渉や情報収集、友好関係を持続発展させるための諸策を企画・実施します。
 外務省は1官房5機能局(総合外交政策局や経済局など)5地域局(アジア太平洋局や北米局など)のほか、在外公館(大使館が約190、総領事館約70、政府代表部8)、外務研修所、海外交流審議会、外務人事審議会から成り立っており、本省(国内)に約2000人、在外公館に3200人が職員として働いています。(→外務省

―大臣官房
 省内各部局間の調整、来賓への儀礼、外務大臣の秘書業務などをおこないます。また、スポーツ・文化の交流政策を企画・立案・実施する広報文化交流部や国連行政・地球環境に関する事務をおこなう国際社会協力部などが官房内に設置されています。

総合外交政策局
 将来的な総合的外交政策の企画・立案、地球環境問題への取り組みなどの国連活動への協力、軍備管理や科学技術に関する多数国協議を担当します。

経済局
 対外経済政策の企画・立案・実施、経済関連の国際機関や国際会議に関する事務を担当します。

経済協力局
 ODA(政府開発援助)をはじめとする国際経済協力を担当します。

国際法局
  経済や経済協力、科学技術協力、漁業、法務などさまざまな条約・協定の締結や国際法の解釈に関する事務を担当します。

領事局
 在外邦人の保護や安全に関わる事務を担当します。

国際情報統括官組織
 国際情報統括官のもと、4名の国際情報官や事務官、任期制職員の専門分析員らおよそ80人(2005年現在)からなる組織で、外交活動のベースとなる国際情報の収集や分析をおこないます。

地域局(アジア太平洋局・北米局・中南米局・欧州局・中東アフリカ局)
 担当地域に属する各国要人の来訪に関する日程調整や各種の手配、日本人に対するパスポートの発行やビザの手続き、文化的な行事や交流会の運営、条約の締結に関わる事務手続き、政府開発援助に関する事務手続き、海外安全情報の発信、広報活動を担当します。

  外交官になるには、大学を卒業して国家公務員採用I種試験(→国家公務員採用試験情報)に合格するか、外務省専門職員採用試験(→外務省採用情報)に合格する必要があります。詳しくはこちら(→外務省専門職員採用試験)をご覧ください。

 【参考書】
 ・『外交官になるには』 渡辺光一(著) ぺりかん社 (2006/09)
 ・『外交官の仕事』 河東哲夫(著)  草思社(2005/10) 
 ・『職業としての外交官』 矢田部厚彦(著)  文藝春秋 (2002/03)
 ・『外交官(外務省専門職員)問題と対策―本試験過去問収録 』 法学書院 改訂第3版版 (2006/01)


各省庁職員(→国家公務員
 省庁には外務省以外にも財務省の国際局経済産業省の通商政策局、そのほか国際的な業務をおこなう部署がいくつかあります。



国際機関職員
 国連を中心に数ある国際機関で働く仕事です。国際機関の仕事は多岐にわたりますが、ほとんどはコーディネーター的な仕事です。
 「入門コース」として1週間〜1か月のアルバイトのようなコンサルタンシー(consultancy)や数か月の任期で働く短期雇用(short-term)がありますが、正規雇用形態としては、任期1年以上の期間限定雇用(definite contract)→期間不定雇用(definite contract)→永久雇用(permament contract)と昇っていきます。(永久雇用はごくまれ)
 基本的に期間限定のため、少しでも上位ランクのポジションに履歴書を提出して再就職につなげなくてはなりません。行政や経済、電子情報処理、財務、法務、政治問題、広報、統計などカテゴリーごとに採用試験が行われています。国際機関職員募集情報国連広報センターをご覧ください。
  なお、外務省が主催する国際機関への派遣制度としてAE/JPO等派遣制度があります。この選考試験に合格すると、原則2年間の任期で派遣され、その後、引き続き国際機関に正規職員として採用されるチャンスをつかめます。但し、基本的に35歳以下で就業経験があり、大学院修士号を取得していることが条件です。
 国連職員として働いた経歴があると、JICAや開発コンサルタント、あるいは大手メーカーや総合商社の国際貢献関連の部署などに再就職できる可能性が開かれます。



独立行政法人・公的金融機関職員
 日本には利潤ではなく公益を追求する独立行政法人が多数あります。そのなかで主に国際的な仕事をおこなっているのは国際協力機構(JICA)国際交流基金(JF)日本貿易振興機構(JETRO)、公的金融機関の国際協力銀行(JBIC)。職員として採用されるには、各機関の採用試験に合格する必要があります。

国際関係団体職員
 日本には貿易振興や国際文化交流を目的とした財団法人・社団法人が無数にあります。外務省関連としては国際協力推進協会(APIC)日本ユニセフ協会が代表的な例ですが、ほかにも各地方自治体からの「寄付行為」による団体がいくつもあります。職員の多くは寄付を各地方自治体や地元の銀行からの出向職員ですが、財団独自に職員を採用するケースもあります。

地方自治体の国際部門
 各地方自治体は、各国の都市と姉妹都市の条約を結んで国レベルの外交とは別の外交活動をおこなっており、産業誘致や観光客誘致、在住外国人の生活支援のため、海外の窓口業務をおこなう部署をもっています。具体的な業務としては、姉妹都市との友好行事の企画・運営や貿易振興、企業誘致、研修員の受け入れ、在住外国人の支援などをおこないます。地方公務員試験に合格して採用された後、配属希望を出すことによって国際部門に配属される可能性が生まれます。留学経験や語学力をアピールし、意欲を見せることが大切です。(→自治体国際化協会(CLAIR)


税関職員(→税関
 輸入が禁止または制限されている品物が日本に入ることを未然に防ぐ国家公務員の仕事です。対象品目には拳銃などの武器や麻薬、偽ブランド品、ワシントン条約で取引が制限されている動植物です。ほかにも輸出入に関わる諸法令に適合しているかどうかなど、さまざまなチェック項目があります。税関は財務省の管轄で、ほかにも通関業の許可や通関業者の指導・監督、通関士試験の実施といった仕事があります。
  税関職員になるには国家公務員のT種またはU種V種の試験に合格した後、さらに面接試験にパスする必要があります。法律や外国語の知識、何よりも人並み以上の遵法精神と責任感が要求されます。  (→国家公務員採用試験情報 →税関職員採用案内


入国審査官
 入管法に基づき、空港や港で訪日する外国人のパスポートをチェックして入国審査をおこなうほか、外国人の在留資格の審査や在留期間更新手続き、難民認定のための審査などをおこなう仕事です。国家公務員採用U種・V種試験に合格した後、法務省管轄下にある各地方入国管理局の面接試験に合格する必要があります。外国人と円滑なコミュニケーションが図れる能力と、違法を見逃さない強い使命感が要求されます。
 『入国管理局の仕事―入国審査官・入国警備官になるために 』 松嶋美由紀(著) 三修社 (2003/07)

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