プロやアマチュアのスポーツチームと契約し、スポーツ選手の体調や栄養を考えて、献立を提案するなど食事の内容や摂り方を指導する仕事です。スポーツ選手の聞き取り調査から始まり、寮や合宿所のメニュー作成、選手に食事をつくる人(配偶者や保護者)へのアドバイス、試合時の栄養・水分補給の準備、必要なサプリメントの選定などをおこないます。
スポーツ栄養士の職域は幅広く、教育機関や医療施設、スポーツ支援組織のほか、プロ・アマの競技選手に健康指導やトレーニング指導を行う専門企業、サプリメント・食品・飲料メーカー、大手給食会社などがあります。
スポーツ栄養士になるにはおもに次の2つの道があります。
(1)アスレティック・トレーナーとして実績を積んだ後に栄養学を学んで栄養士・管理栄養士の資格を取得する。
(2)栄養士または管理栄養士として実績を積んだ後、教育機関や医療施設に所属し、監督やコーチ、とコネクションをつくる。
例えばミューズ・スポーツ栄養ネットワーク代表の殖田友子さんは、管理栄養士となって研究所に勤務するかたわら、ボランティアで市のスポーツ行政に関係したことがきっかけで、スポーツ栄養の専門家として活動を開始しました。
また、プロサッカーチーム横浜F・マリノスの栄養アドバイザーを務める橋本玲子ダイエットコンサルテーションズ代表の橋本玲子さんは、社会人経験を経て専門学校で栄養学を学び、栄養コンサルタント会社に就職して栄養士としてのキャリアを積んだ後、マリノスに売り込みに行ったそうです。
殖田友子さんは月刊誌『食生活』2007年9月号で、スポーツ栄養士になる条件として、(1)食育経験、(2)スポーツ感性、(3)スポーツ医科学の知識を挙げています。
具体的にいうと、ベースとなる適性として体力及びスポーツ感性、ボランティア精神が必須で、献立作成や調理指導、コミュニケーションのスキル、栄養学や運動生理学、スポーツ医科学、行動変容理論などの知識が求められます。競技経験はあるに越したことはありませんが、必須ではありません。
関係する資格としては、栄養士や管理栄養士、健康運動指導士などがあります。
現在[2007年8月]のところ、「スポーツ栄養士」自体の認定資格は国内にありませんが、スポーツ栄養コースのある栄養士養成学校は増えています。
プロスポーツが特に盛んなアメリカやオーストラリアには、スポーツ栄養士の認定資格があります。欧米のスポーツ栄養学が全ての面で優れているわけではありませんが、スポーツ栄養分野の国際交流を深めるうえでも、外国語でコミュニケーションができるスポーツ栄養士が育って欲しいものです。
国内における「スポーツ栄養士」の資格については日本スポーツ栄養研究会が検討を進めています。
【参考図書】
『スポーツ栄養バイブル
(ステップアップスポーツ) 』 平石貴久+殖田友子(著)
池田書店 (2001/11)
『スポーツ選手の栄養&メニューハンドブック 』 橋本玲子(著)
女子栄養大学出版部 (2004/04)
『スポーツ選手の栄養学と食事プログラム 』 青山晴子(著) 西東社
(2003/05)
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