環境を守りたい
 社会貢献がしたい 人びとの安全を守りたい 公務員になりたい 山が好き 植物が好き

  あらゆる産業が環境保全への対応に迫られている現在、環境関係の仕事はさまざまな業界で脚光を浴びています。行政主導による生活ゴミや産業廃棄物の回収・リサイクルは以前から進められていましたが、民間企業も最近はただ環境関連法規を遵守するという受身的な対応だけでなく、積極的に環境に配慮する活動に着手しつつあります。
 エネルギー業界は環境負荷の少ない新エネルギー(風力発電・太陽光発電など)に着目し、製造業は省エネ・環境配慮型の商品を企画・開発し、建設業界・プラント業界は環境共生型の住宅・ビルの建築を推し進め、流通・小売業では環境配慮型商品を販売する小売店(エコグッズ専門店)やリサイクルショップが増加しています。
  環境庁の2003年5月公表調査によると、環境ビジネスの市場規模は2002年の時点で30兆円、雇用数は77万人で、2010年には市場規模47兆円・雇用数112万人、2020年には市場規模58兆円・雇用数124万人と見込んでいます。
 環境の仕事についてもっと詳しく知りたい方は、以下の本を読むと良いでしょう。

 『環境の仕事大研究―就職・資格・ビジネスのしくみのすべてがわかる!』 エコビジネスネットワーク 産学社 改訂 (2006/05)
 『環境の仕事に就く!』 ソニーマガジンズ (2006/05)
 『エコゴコロ 環境を仕事にした女性たち』 共同通信社 (2006/6/15)

 『環境社会検定試験 eco検定公式テキスト』 
                         東京商工会議所(著) 日本能率協会マネジメントセンター (2006/03)


環境計量士[国家資格]
 海水や河川、空気が汚れているといっても、科学的な分析結果がなければ原因の特定ができません。そんなとき活躍するのが環境計量士です。環境計量士は土壌や工場排水をサンプリングして中に含まれる有害物質の量を科学的に測定する(=濃度関係計量士)ほか、工場や工事現場の騒音・振動測定(=騒音・振動計量士)、計量機器のメンテナンスや計量方法の改善もおこないます。
 活躍の場は計量業務を専門におこなう計量証明事業所や分析サービス業、環境調査会社、環境コンサルティング会社のほか、地方自治体や企業の環境部門、発電所、産業廃棄物処理施設、下水処理施設、リサイクル業者など幅広くあります。

 環境計量士の資格を得るには、以下の二つの方法があります。
(1)例年3月に全国九都市で実施される国家試験に合格する。ただし計量士として登録されるには1年以上の実務経験が必要。
(2)通産省計量教習所に入所し、一般計量教習(3ヶ月)+特別教習(濃度関係:7週間、騒音振動:2週間(薬剤師などの資格があれば特別教習は不要) ただし計量士として登録されるには1年以上の実務経験が必要。

 『環境計量士への近道〈上〉』 日本環境測定分析協会(著) 日本環境測定分析協会; 第7版版 (2005/09


臭気判定士
 全国で悪臭に関する苦情は数多くありますが、臭気源の分析・特定は科学的な測定だけでは困難で人の嗅覚に大きく依存しています。臭気判定士は分析サービス業や環境調査会社、環境コンサルティング会社、臭気源となりやすい製造業等の会社に所属し、地方自治体の依頼に基づいて嗅覚測定法による臭気判定をおこないます。臭気判定士になるには、 (社)におい・かおり環境協会が認定する「臭気判定士」の資格を取得する必要があります。取得条件は18歳以上であれば学歴及び実務経験を問わないため、環境保護の仕事を志望する学生は取得すると良いでしょう。詳しくはこちら(→社団法人 におい・かおり環境協会)をご覧ください。

公害防止管理者[国家資格]
 製造メーカーや電力会社、ガス会社等は、ばい煙や廃水、粉塵、騒音、振動など周囲に迷惑となる公害を発生させる可能性を常に抱えています。公害防止管理者はこのような企業に属し、公害発生に関わる測定機器を定期的に見て回り、規制値をオーバーしていないかチェックします。公害防止管理者は国家資格で水質関係4種類、大気関係4種類、特定粉じん関係、一般粉じん関係、騒音関係、振動関係、ダイオキシン類関係、公害防止主任管理者の14種に分かれています。詳しくはこちら(→産業環境管理協会)をご覧ください。

 『新・公害防止の技術と法規〈2006〉大気編』 産業環境管理協会 (2006/04)

代替エネルギー開発技術者
 電力会社や研究開発機関などに属し、太陽光発電や風力発電、バイオマス発電・熱利用など石油や原子力に代わる環境に配慮した新しいエネルギーの開発にたずさわる技術者です。

環境配慮設計技術者
 おもに製造分野の企業や環境NGO/NPOに所属し、環境への負荷の少ない素材(≒エコマテリアル)や製品(≒エコプロダクツ)、再生資源を用いた製品などを開発する技術者です。代表的な例を挙げると、自動車業界におけるハイブリットカーや水素自動車など低公害車の開発技術者、電機業界で言えば太陽光発電パネルの開発技術者がそれにあたります。

リサイクル技術者
 おもに製造分野の企業や環境NGO/NPOに所属し、回収されたペットボトルなどの廃プラスチック、アルミ缶や金属くずなどを再資源化するための装置や方法を開発する技術者です。


企業の環境保全部門
 たとえば製造業は取引先の部材メーカーが原材料から部品を作るところから始まって、洗浄処理や組み立て、流通、廃棄処理に至るまで環境への負荷に対し責任をもって管理する必要に迫られています。各メーカーでは個々の設計技術者や製造技術者が環境配慮型の製品づくりを推し進めるだけでなく、横断的な環境管理部門を設置するケースが増えてきました。このような環境部門では環境マネジメントシステム(ISO14001/14004)の構築及び維持、環境監査への対応、社内環境教育の実施などをおこなっています。事務系社員には国内・海外の環境関連法規の調査や問題が生じた際の法的対応、環境保全への取組みに関するPRなどの仕事があります。
 建設会社もまた、環境管理の専門部署を備える傾向があります。ISO14001は製造業・建設業だけでなく輸送業界・流通・出版・サービスに至るまであらゆる産業が対象になっています。


環境マネジメントシステム審査員(EMS審査員・ISO14001審査員)[民間資格]
 世界標準機関(ISO)の定めたISO14001規格(JIS規格に基づく企業の環境マネジメントシステムの審査登録制度において、中立的な第3者として監査をおこなう審査員です。実際の審査をおこなうのは認証機関に所属するEMS審査員ですが、資格としての「EMS審査員」は、ほかにも環境経営コンサルタントや企業の内部監査員・環境関連部署に所属する人が数多く取得しています。資格には審査補員、審査員、主任審査の3段階があり、合計でおよそ1万1千名が登録されています(2006年時点)。
 EMS審査員資格を取得するには(社)産業環境管理協会の認証した研修コースを受講する必要があります。詳しくはこちら(→社団法人 産業環境管理協会 )をご覧ください。

 『新・よくわかるISO環境法 [改定第2版] ISO14001と環境関連法規』 鈴木敏央(著) ダイヤモンド社; 改訂第2版版 (2001/07)
 『2時間でわかる図解 最新規格完全対応版ISO14001早わかり』 白潟 敏朗 (著)  中経出版 (2005/01)

環境カウンセラー[環境庁の人材登録]
 企業や市民の環境保全活動へのさまざまな助言活動をおこなうほか環境講座の講師などをつとめる専門家です。一般に資格として扱われる「環境カウンセラー」は、じつは環境庁が環境保全に関わる専門的な仕事を経験した人を審査のうえ登録する人材登録制度にほかなりません。事業者へのカウンセリングをおこなう事業部門と市民団体などの環境保全活動・組織運営へのカウンセリングをおこなう市民部門の二つに分かれます。
環境経営コンサルタント・環境技術コンサルタント・ISO認証機関従業員こちら


産業廃棄物処理技術者
 廃プラスチックや鉄屑、ガラス屑、コンクリート屑、廃油など、産業活動の過程で生まれる産業廃棄物をリサイクル・廃棄処理するために各種の検査や解析、化学処理、処理技術の開発、処理設備の運転・管理などをおこないます。産業廃棄物処理技術者になるには、化学系の大学や専門学校を卒業して産廃業者や環境コンサルティング会社などに就職するのが一般的です。
廃棄物処理施設技術管理者[公的資格]
 一般廃棄物や産業廃棄物を処理する施設に属し、施設の運転・保守・管理をおこなうための資格で(財)日本環境衛生センターが主催しています。詳しくはこちら(→財団法人 日本環境衛生センター)をご覧ください。
産業廃棄物収集運搬作業員
 産業廃棄物の収集運搬業者や建物の解体業者などに所属し、産業廃棄物を産廃処理施設まで運ぶ仕事をします。特に学歴・資格は問われません。

産業廃棄物処理作業員
 産廃処理施設に所属し、機械を操作するかマンパワーによって産業廃棄物の分別・粉砕処理・化学処理・リサイクル処理・焼却処分そのほか廃棄処理に関わる実作業をおこないます。特に学歴・資格は問われません。
再生資源回収
 自動販売機の管理会社や飲料メーカーに委託されてペットボトルや空き缶、空き瓶などを回収し、分別や中間処理(ペットボトルなら粉砕、空き缶ならプレス)をして卸売りをする業者です。開業するには一般廃棄物収集運搬許可などの許認可が必要です。

古紙回収業
 家庭から出る古新聞・古雑誌などの古紙やオフィス・印刷会社・小売業で発生する古紙や古ダンボールを小型トラックなどで回収する仕事です。古紙回収業には特定の営業許可はいらないので一人で開業しやすい商売といえます。但し、家庭から出る古紙の回収は地方自治体が古紙回収業者の組合に依頼するため、組合に加入したほうが良いでしょう。(※ゴミの排出者から委託されて回収する場合は一般廃棄物収集運搬許可が必要です)

下水道技術者
 おもに地方共同法人・下水道事業団や地方自治体の指定工事店、民間の排水処理施設に所属し、下水道や下水処理施設の維持管理や整備計画・設計、工事監理をおこなう技術者です。下水道技術者になるには、土木や建築、機械、電気、生物、化学など幅広い知識が求められます。関係する資格として、地方共同法人・下水道事業団が認定する下水道技術検定があります。第1種から第3種まであり、第1種は整備計画・設計に必要な技術、第2種は実施設計や工事の管理監督に必要な技術、第3種は維持管理に必要な技術を検定します。ほかにも(社)日本下水道管路管理業協会が認定する下水道管路管理技士などといった資格があります。

環境省職員
 環境省は1官房4局(リサイクル対策部は大臣官房の傘下)のほか、中央環境審議会や環境基本問題懇談会、公害対策会議、自然環境局が管轄する全国11か所の自然保護事務所、生物多様性センターなどから成り立っており、およそ1000人の職員が働いています。
 環境省職員になるには国家公務員試験に合格したうえ、面接によって選ばれなければなりません。詳しくはこちら(→環境省ホームページの「環境省のご案内」にある採用情報)をご覧ください。

廃棄物・リサイクル対策部
 循環型社会の実現を目的として、容器包装や家電・パソコン・電池、自動車、建設等の分野での廃棄物抑制やリサイクル推進を担当しています。

総合環境政策局
 環境保全に関する基本政策の企画・立案・推進、及び関係する省庁や地方自治体、行政法人の環境に関わる事務の調整を担当します。 具体的には環境白書の作成や環境教育の実施、環境教育ができる専門家の育成、環境研究や環境技術開発の振興、環境税の検討などをおこなっています。
 
地球環境局
 地球温暖化やオゾン層破壊、酸性雨、海洋汚染など、グローバルな環境問題について政策の企画・立案を担当するほか、国際機関や外国の行政機関等との協力や交渉を進めます。「チーム・マイナス6%」や「クール・ビズ」や「ウォーム・ビズ」などといった国民運動もこの局の担当です。
 
水・大気環境局
 大気汚染や水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、悪臭といったいわゆる公害の防止に関する政策立案や関係行政機関との調整を担当します。水環境の保護のため、「名水百選」や「日本の水浴場88選」「快水浴場100選」の選定などもおこなっています。

自然環境局
 国立公園や国定公園、原生自然環境保全地域、自然環境保全地域を指定し、レンジャーを設置して原生林や湿地、干潟、野生生物を保護するほか、国民の自然とのふれあいを支援する自然公園指導員やパークボランティアの育成、エコツーリズムの推進などをおこないます。ラムサール条約やワシントン条約、世界遺産条約など国際的な自然保護の枠組みへの参画も担当しています。


  『19年度 試験対応公務員試験学習スタートブック 』 実務教育出版 (2006/6/12)


エコグッズのショップ経営 リサイクルショップ 自然保護関係の仕事については「山が好き」「植物が好き」などをご覧ください。


HOME